毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、『はらぺこあおむし』でおなじみのエリック・カールさんによる『パパ、お月さまとって!』。1986年に日本に紹介された、上下左右に広がるしかけがユニークなロングセラーです。
お月さまと遊びたいモニカが、パパにお願いしました。「パパ、お月さま とって!」そこで、パパはながーいながいはしごを持ってきて、たかーいたかい山へ運んでいって、上へ上へと登っていったのです。
月が近くに見えて「お月さまとあそびたいな」「お月さまとって!」というのは、世界中のあちこちの家庭で子どもが口にしてきた言葉でしょう。「無理」「ダメ」という言葉の代わりに、2児の父でもあるエリック・カールさんは、月に届くほどのながーいはしごをもってこよう、と答えます。父と娘の間に通うファンタジーが、実に美しい絵本です。
以前、ロングセラー&名作ピックアップで紹介した『はらぺこあおむし』に見られるように、カールさんの作品は鮮やかな色が特徴。しかしこの作品は、月夜を表す青が基調の落ち着いた印象です。そんな中でも夜空や月の青は、彩度や明度、濃淡で様々な表情を見せ、色とりどりの青と言いたくなるように豊かに表現されているのは、色彩の魔術師の真骨頂とも言えるでしょう。
<ミーテ会員さんのお声>
壮大な上に、父娘の愛が溢れていて、私が大好きな絵本。
先日、娘に初めて読んであげました。最初から真剣に聞いてくれて、ながーいハシゴの仕掛けに興味津々になり、パパがお月さまに到着して、でっかいでっかいお月さまが現れたら、わぁ~~って顔をした。そして突然、「たーーっち!」と言ってお月さまの絵にタッチ! そして、だんだん欠けていく月全部にタッチしていった。モニカのように、お月さまと遊んでいるみたい♪ ママも娘も、エリック・カールさんの魔法にかかった気分です。
(1歳7か月の女の子のママ)
通常サイズ以外に、持ち運べるボードブック版や、月の大きさが大迫力のビッグブックもあります。図書館などでぜひ見てみてくださいね。
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