毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、「おさるのジョージ」の名前でもおなじみ、H.A.レイ&マーガレット夫妻の『ひとまねこざる』です。日本でシリーズ最初の一冊が出版されたのは1956年。テレビアニメや映画にもなって、今も多くの子ども達に愛されています。
主人公は知りたがりやのこざる、ジョージ。外の世界がどんなか知りたくなったジョージは、ある日、動物園から抜け出します。バスの背に乗って街にやってきたジョージは、おいしそうな匂いに誘われてレストランの台所に入りますが…。レストランで皿洗いをしたり、高いビルのガラス拭きをしたり、最後には映画俳優になったりと、やんちゃなジョージが様々な仕事を経験するお話です。
スパゲッティーを体じゅうに巻きつけながら、手づかみでつるつる食べたり、ペンキ屋さんをまねて部屋をジャングルに変えてしまったり、足をけがして入院した病院では、エーテルのにおいを嗅いで倒れてしまったり…やることなすこととにかくハチャメチャなのですが、ジョージはただ好奇心の赴くままに行動しているだけ。その姿は、まるで子どもそのものです。だからこそ、読み手となる子ども達の共感を呼ぶのでしょう。
日本では『ひとまねこざる(Curious George Takes a Job)』がシリーズ最初の一冊として出版されていますが、アメリカでは、アフリカのジャングルからアメリカに来たジョージの姿を描く『ひとまねこざるときいろいぼうし(Curious George)』がシリーズ第1作として出版されています。シリーズ通しで楽しむ場合は、『ひとまねこざるときいろいぼうし』を最初に読むといいでしょう。
絵をじっくり楽しみたいなら、原書に近いサイズの大型絵本版もおすすめです。
<ミーテ会員さんのお声>
絵本を読んでいる時、「ジョージはすぐに他の人がやってることがやりたくなっちゃうんだよ」と言っていた娘。ジョージのいたずら(ジョージはいたずらのつもりじゃないんだけどね)の内容が理解できるようになってきているんでしょうね。何より、ジョージが興味をもつことに娘も興味があって、共感できるんだろうなと感じました。(4歳6か月の女の子のママ)
日本では縦書きで出版されていたのですが、1998年の改訂版からは横書きとなりました。縦書きの時は「レストラン」は「しょくどう」、「スパゲッティー」は「うどん」と訳されていたようで、時代を感じさせます。
作者のレイ夫妻の没後、「ひとまねこざる」シリーズを原案としてつくられた新シリーズが、『おさるのジョージどうぶつえんへいく』をはじめとする「おさるのジョージ」シリーズ。すでに30作も出ているので、「ひとまねこざる」シリーズとあわせて読めば、ジョージの世界をたっぷり堪能できますよ♪
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