毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、『かお かお どんなかお』。8月に亡くなられた柳原良平さんの、小さい子ども向け絵本の代表作です。1988年出版。
次々と変化していく顔の表情。いくつものシンプルなラインの顔のイラストが続き、ストーリーがないのに不思議と引き込まれていきます。顔遊びをしてみたり、声色を変えて表情を伝えたり、親子で楽しめる本です。
人はうれしい時、悲しい時、どんな表情になるのかな? それでは、眠ったら? いたずらなのは? すましたら? 言葉は、顔の説明だけ。顔はギリギリまでそぎ落としたシンプルなもの。それが、背景と顔に使われた色とともに、力強く、人の感情のユニークさや魅力を伝えてきます。
読んでいる大人も聞いている子どもも、つられて同じ表情をしてしまったことがあるのでは? 顔のパーツを指さしてみたり、表情をしてみせたりさせてみたり、真似をしてお絵かきをしてみたり。年齢によって様々に楽しめるのもこの絵本の魅力のひとつです。
まだ言葉を理解できない子どもは、大人の顔をじーっと見つめては、あれこれ感じてきていることでしょう。子どもにとって身近なコミュニケーションの手段が描かれているからこそ、長年愛され続けられている理由ではないでしょうか。
柳原良平さんと言えば、サントリーのウイスキーの「アンクルトリス」で有名。同時に無類の船好きとしても知られています。絵本作品としては、『絵巻えほん 船』『ボクふねにのる』など。この機会に他の作品も手に取ってみてはいかがでしょうか。
<ミーテ会員さんのお声>
『かお かお どんなかお』で、いつも私が絵本の顔真似をしているので、娘にもやってごらんと言うと、「いたずらなかお」の所で、いたずら顔をしてくれた(笑)(1歳5か月の女の子のママ)
親子で一緒に真似したら、楽しさ2倍ですね!
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