イチ押し絵本情報

ページいっぱい!80種類以上のパン(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.38)

2015年7月16日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 ページいっぱい!80種類以上のパン

今回ご紹介する絵本は、かこさとしさんの『からすのパンやさん』。1973年に生まれ、世代を超えて愛されてきたロングセラーです。

からすの町のパン屋さんでは、お父さんお母さん、4羽の子がらすが、楽しい形のパンをどっさり焼きました。でんわパン、ほんパン、やかんパン…。からすの子どもだけでなく、救急車やテレビのカメラマンまでやってきて…。 家族の愛を感じられる絵本です。

読み聞かせをしていて一番盛り上がるのは、何といってもページいっぱいに描かれた、多種多様なパンのシーンでしょう。かこさんは「僕らの年代にとって、パンというのは最高のおやつ」とおっしゃっており、パンへの憧れをやパンを前にした時のワクワク感がページから伝わってきます。80種類以上あるパンの中には、かこさんの絵本『だるまちゃんとかみなりちゃん』に登場する主役2人の、だるまパンとかみなりパンもあって、ファンならずともうれしくなります。

そもそもこの絵本は、中学の先輩の結婚祝いに描いた『かあきちとかあこ』という手づくり絵本が元になっているそうです。それを、会社勤めの傍ら手伝っていた子ども会で、子どもと触れ合いながら紙芝居としてつくりあげ、その後出版されたということです。子どもの反応を身近に感じながらつくられた作品だからこそ、これだけ長い間各世代の子どもに愛され続けてきたのでしょう。

一昨年、40年ぶりに続編が4冊出版され、話題になりました。4羽の子ども達が大きくなって、それぞれ「おかしやさん」「やおやさん」「てんぷらやさん」「そばやさん」を始めます。「パンやさん」で育った大人が今は自分の子どもに絵本を読んでいるように、からすの子ども達も成長した姿を見せてくれます。もちろん博覧的な面白さは変わらず健在。大人も子どもも楽しいシリーズになっています。

<ミーテ会員さんのお声>
一年前に図書館で借りて読んだ時はいまひとつの反応で、読んでいる私もあまりぴんとこなかった。

今回義妹からゆずってもらって再トライ。すると、くいついてきました。描かれているパンをすべてつまんで口の中へ。私にもちゃんと分けてくれます。

お気に入りの一冊になりそうです。(2歳11か月の女の子のママ)

様々な形のパンがあるので、「どれが食べたい?」「何の形かな?」とそのページだけでもたっぷり遊べますね♪

▼かこさとしさんのインタビューはこちら
「子どもたちが賢く健やかに育つように」


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