毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、フランソワーズさんの『まりーちゃんとひつじ』。1956年に日本で紹介されたロングセラーです。
まりーちゃんは、羊のぱたぽんと仲良し。のどかな田園風景を背景に、まだ生まれてもいない、ぱたぽんの子どもの話をするふたりのやりとりが歌うように繰り返されます。
ぱたぽんにもし子どもが生まれたら、その毛を売って好きなものが何でも買えるわね。二匹産んだら靴を、三匹産んだら…。まりーちゃんの想像は広がります。そのたびにぱたぽんは、緑の原っぱと、ひなぎくの花、お日様の光があれば、他のものは何もいらないと答えます。果たして、ぱたぽんは子羊を何匹産むのでしょう?
訳文の穏やかな語り口調と詩情豊かな表現、そして水彩の豊かな色合いとのびやかに描かれた絵。素朴であたたかな世界が広がります。作者のフランソワーズさんは南フランス出身で、アメリカの絵本黄金期の絵本作家のひとり。まりーちゃんシリーズは、故郷の南フランスの農場での暮らしをもとに描かれているそうです。
シリーズではほかに、『まりーちゃんのくりすます』のほか、『まりーちゃんとおおあめ』や『まりーちゃんとおまつり』などがあります。
<ミーテ会員さんのお声>
図書館で見かけて、表紙で泣くまりーちゃんが気になって仕方がないらしく、ずっと「だいじょうぶ? だいじょうぶ?」と話しかけていました。あまりに繰り返し借りるので、結局買うことになった思い出の一冊です。(2歳1か月の男の子のママ)
穏やかな語り口調に、繰り返しの言葉、読後の幸福感。寝る前の読み聞かせにぴったりの絵本です。
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