イチ押し絵本情報

教えて! 絵本作家さん(50)読み聞かせ、伝わってる?(絵本子育て相談室 Vol.523)

2025年1月10日

絵本や読み聞かせにまつわる皆さんからのご質問に、ミーテ編集部の現役子育てママライターが週替わりでお答えします!
スージー(元・子供服メーカー勤務)
乗り物大好き、子鉄くんのママ。思い出の絵本は『がたごとがたごと』と『いろいろバス』。
アッコ(元・情報紙編集部勤務)
外遊び命、元気印の男の子のママ。ファーストブックは『くっついた』と『やさいさん』。

 教えて! 絵本作家さん(50)読み聞かせ、伝わってる?

ミーテ会員の皆さんからの相談が多いテーマについて、絵本作家さんのインタビューから抜粋してお答えします。今回のテーマは「読み聞かせ、伝わってる?」。『おとん』などの絵本でおなじみの平田昌広さん・景さんのインタビューをのぞいてみましょう。

 読み手が楽しんでいるかどうかがカギ

読み聞かせに自信がなかったり、読んでいても子どもが上の空だったりすると、この読み聞かせ、ちゃんと伝わっているのかな…と不安になりますよね。

絵本作家の平田昌広さんはインタビューの中で、「読み聞かせって、読み手が楽しんでなければ伝わらないと僕は思ってるんですね。でも逆に読み手が楽しんでいれば、どんなに下手だとしても絶対に伝わるんです」とおっしゃっています。

まずは読み手である自分自身が絵本を楽しむこと。読み手が楽しんでいる様子は声を通して子どもに伝わります。あまり絵本に興味がなかった子も、他の遊びに気をとられていた子も、ママやパパがとても楽しそうに絵本を読んでいると、なんだろう?そんなに楽しいのかな?と気になるはずです。

平田さんは“絵本の力”についても、こんなことをおっしゃっています。

「“絵本の力”って言葉をときどき耳にしますよね。確かに絵本を読むことは、子どもの情緒や言語能力を育てたり、親子の絆を深めたりといった効果があるんだと思います。でもそれは、絵本の力じゃなくて、読み手と聞き手の力によるところが大きいと僕は思うんですよ。絵本はそのための架け橋に過ぎないんです」

また、読み手と聞き手の力を引き出す絵本をつくりたい、と熱く語る平田さんは、読み聞かせの方法について「どんな読み方でも、楽しんでもらえればそれが一番」とアドバイスしています。「毎日3冊は必ず読まなければ」「子どもの語彙力アップにつながる絵本を選ぶべき」など、目標や目的、効果にばかりとらわれて、義務感で読み聞かせを続けていると、絵本の楽しさは伝わりません。読み手自身が楽しむことで、絵本の時間をよりいっそう充実したものにしていけるといいですね。

『おとん』は平田昌広さん・景さんご夫妻の絵本。いつも「おとん」と呼んでいるお父さんを「パパ」「父上」「お父さま」など、様々な呼び方で呼んでみるというお話です。

関西弁の絵本ですが、関西弁がうまく話せなくても大丈夫。できる範囲で関西弁風に読んでみましょう。いつもと違う感じにお子さんも食いついてくるかもしれませんよ。

▼平田昌広さん・景さんのインタビューはこちら
「読み手と聞き手の力を引き出す絵本をつくりたい」

(回答:ミーテ編集部・スージー)


ページトップへ

無料会員登録後は、過去の「絵本子育て相談室」など、
様々な絵本情報が読み放題!
ぜひミーテにご登録ください♪