赤ちゃん絵本を楽しもう!

Vol.59 「みこちゃんのせいかつえほん」シリーズ作者・きたやまようこさんインタビュー

Vol.59 「みこちゃんのせいかつえほん」シリーズ作者・きたやまようこさんインタビュー

赤ちゃんとの絵本の時間を楽しみたい、すべての方へ。選りすぐりの赤ちゃん絵本の誕生秘話や、作家さん・編集者さんが絵本に込めた思いを伺いました。赤ちゃん絵本を楽しむヒントが詰まったインタビュー、今回は、きたやまようこさんにご登場いただきます。

赤ちゃん絵本は私にとって、作品の背骨のようなもの

私は『ただいまー』、『いただきまーす』『またあしたね』という3冊の赤ちゃん絵本(「みこちゃんのせいかつえほん」シリーズ)で絵本作家デビューしました。その後も『だから、こぶたちゃん』をはじめとする「こぶたのあかちゃん」シリーズや「ともともえほん」シリーズなど、赤ちゃん絵本を何度も手がけています。

「赤ちゃん絵本」と言うけれど、赤ちゃんだけに向けて描いているわけではなくて、身近なものをシンプルに伝えるようにしているだけ。そうすると、自然と赤ちゃんにわかるような絵本になるんです。そういう絵本は、年配の方の心にも響くようです。

赤ちゃん絵本は私の原点で、いわば木の幹のようなものとして、揺るぎなくあります。そこからいくつも枝葉が伸びて、お話の絵本ができたり、幼年童話ができたりしているのだけれど、赤ちゃん絵本はいつでもその根幹として、自分の作品の背骨のような感じで存在しているんです。だから、もう少し年齢の高い子が楽しめるようにしようと思ったら、枝葉をどんどん増やせばいい。基本は変わらないんですよ。

絵本をきっかけに、赤ちゃんと楽しく接して

赤ちゃんにとっての絵本というのは、あくまで身近な人とのコミュニケーションのきっかけだと思うんですよね。だから、自分のつくったお話を楽しく語りかけられるのなら、絵本は別になくてもいいと思います。でも、そういうのが苦手な方にとっては、絵本があるのはとてもうれしいことじゃないかしら。

お母さんが絵を見ながら、自分のことばで語りかけてあげるのが一番なので、本当は赤ちゃん絵本にはことばがなくてもいいと思っているんですけど、日本ではことばのない絵本ってあまり人気がないのよね。どう読んだらいいのかわからなくて正解がほしくなってしまうから、ことばがある方が好まれるんです。

だから、赤ちゃん絵本では、なるべくシンプルなことばを使うようにしています。読む時は、そこに何か足してくださってもいいし、自分のことばに変えてくださってもいい。赤ちゃんと楽しく接するためのひとつのツールとして楽しんでいただき、それが次の絵本の入り口になればうれしいですね。

じつは今も、赤ちゃん絵本を制作中なんです。今は赤ちゃん絵本もたくさんありますが、これまでにまだないようなものを目指してつくっています。楽しみにしていてくださいね。

ミーテ プレゼント情報

いただきまーす

きたやまようこさんの絵本『いただきまーす』直筆サインを入れていただきました! ミーテ会員3名様に抽選でプレゼントします。

※ミーテ会員登録がまだの方は、登録後、ご応募ください。会員登録はこちら

プレゼントの応募は締め切りました。当選者の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。

応募期間
4月13日(火)~4月26日(月)

プロフィール

きたやまようこさん

きたやま ようこ

1949年、東京都生まれ。文化学院芸術科卒業。絵本作家、翻訳家。「ゆうたくんちのいばりいぬ」第1集(あかね書房)で第20回講談社出版文化賞絵本賞、『じんぺいの絵日記』(あかね書房)と『りっぱな犬になる方法』(理論社)で第16回路傍の石幼少年文学賞など、受賞多数。そのほか、主な作品に「おにのこあかたろうのほん」「こぶたのあかちゃん」シリーズ(偕成社)、『りっぱなうんち』(あすなろ書房)などがある。

きたやまようこオフィシャルサイト「うわさのホームページ」 http://kitayama-yoko.com/

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