今回は、注目&話題の新刊情報をご紹介していきます!
たてのひろし(舘野鴻)さんの文、なかの真実さんの絵による絵本『ねことことり』が出版されました。
こぶしの木の小枝を束ねる仕事をしている猫のもとに、ある朝、一羽の小鳥が訪れます。猫は小鳥から小枝を少し分けてもらえないかと頼まれ、1日1本ずつ小枝をあげることにして…。
『ぎふちょう』や『つちはんみょう』の作者である舘野鴻さんの紡いだ物語を、新進気鋭の細密画家・なかの真実さんが美しくも濃厚な水彩画で描いた一冊です。
<作者(文)・たてのひろしさんからのコメント>
一般的に小鳥は猫の狩りの対象ですから、そこにいれば襲いかかります。けれどここはファンタジーの世界。突然やってくる出会いの瞬間や、そこから育まれる友情、気持ちの行き違い、お互いを思う心を、会話する猫と小鳥が紡いでいきます。それにしても、なぜ猫はこんな仕事をしていて、こんなに広い森なのに、どうしてこぶしの小枝がないのでしょう。ちょっと不思議ですね。
ここに描かれている草花は実際に野山にあるものです。みなさんも探してみてはいかがでしょうか。
<作者(絵)・なかの真実さんからのコメント>
こぶしの小枝をきっかけに、猫と小鳥は友情を育んでいきます。相手の素敵なところを発見したり、気遣うあまりすれ違ったり。私たちにも経験のあるやりとりではないでしょうか? しかし登場人物は猫と小鳥です。その時々に猫が感じている気持ちは、瞳や髭や耳、手やしっぽにどのような動きをさせるだろうか。必死に小枝を求める小鳥はどのように鳴くだろうか。対話を通して変化する感情、そこに表れるしぐさに注意して描きました。
なかのさんは、ファンタジーだからこそリアルさを大切にしたいと、作者のたてのさんとともに長野県・八ヶ岳のふもとへ景観や植物の取材に訪れた上で描かれたのだとか。子どもだけでなく、大人の心にも響くファンタジー絵本ですよ。
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