イチ押し絵本情報

10匹で力を合わせ、故郷の沼まで大冒険(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.365)

2021年12月2日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 10匹で力を合わせ、故郷の沼まで大冒険

今回ご紹介するのは、間所ひさこさんと仲川道子さんの絵本『10ぴきのかえる』。初版は1981年で、今年40周年を迎えました。ロングセラー「10ぴきのかえる」シリーズの第1弾です。

いたずらっ子に捕まって、コンクリートの四角い池に入れられてしまった10匹のおたまじゃくしが、かえるになりました。10匹のかえるは、生まれ故郷のひょうたん沼に帰ろうと決意します。かたつむりさんやちょうちょさんに道を聞いて、ぴょんぴょんぴょん! 小川の岸にたどり着いて流れに飛び込んだその時、大きなハサミのザリガニが現れて…。

見開き

タイトルは『10ぴきのかえる』ですが、冒頭では10匹ともおたまじゃくしの姿で登場します。子どもに捕まって、人間の庭の池に連れてこられてしまった10匹は、「ひょうたん沼に かえりたい!」と泣きわめきます。その様子をアリやミツバチ、テントウムシ、そしてどじょうじいさんが見つめています。

足が生え、しっぽがなくなって、だんだんとかえるの姿になっていく様子も描かれています。立派なかえるになると、ひょうたん沼に向けていざ出発! 10匹のかえるの冒険のスタートです。

親切なちょうちょさんに道を教えてもらったり、天敵のザリガニに遭遇したりしながら、ひょうたん沼へ向かう10匹のかえる。「かえるぞ、かえるぞ、かえるんだ! ひょうたん沼へ かえるんだ!」とかけ声を合わせて進みます。表紙にも描かれている、拾った靴と葉っぱでつくった舟で川を下るシーンはとても楽しげですが、滝から落ちるハプニングもあって、最後までハラハラさせられます。

仲間がいることのありがたさ、みんなと力を合わせることの大切さが伝わってくる一冊です。

<ミーテ会員さんのお声>
今日は子どもが『10ぴきのかえる』を選んできました。途中のザリガニが出てくるシーンが印象深いようで、そのページになると「ザリガニが出てくるよ!」と教えてくれます。目が回っているかえるがいたり、口から水を吹き出しているかえるがいたり、かえるの表情をみるのも楽しいです。 (4歳1か月の女の子のママ)

10匹のかえるには、それぞれ名前がついています。1作目では「ひっくりかえる」「しょげっかえる」「はしゃぎかえる」という名前が紹介されていますが、その他の名前はシリーズ続編をチェックしてみてください。シリーズは全18作。お正月運動会お月見など、季節の行事と絡めたお話がたくさんありますよ。


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