イチ押し絵本情報

想像力があれば、おつかいがとびきりの冒険に!(新刊絵本のご紹介 Vol.298)

2020年8月17日

毎週月曜日は、注目&話題の新刊情報をご紹介していきます!

 想像力があれば、おつかいがとびきりの冒険に!

シャルロット・デマトーンさんの絵本『ぼくといっしょに』が、野坂悦子さんの訳で出版されました(本体1400円+税、ブロンズ新社)。オランダで2000年に発刊され、今なお愛され続けているロングセラーの日本語版です。

見開き

母さんにおつかいを頼まれた、ぼく。八百屋さんにりんごを買いに行くだけのおつかいだけど、うちから八百屋さんまではとっても遠くて、危険がいっぱい。ドラゴンが住んでいる森を抜けたら、いびきをかいて眠る大男の前をそうっと通って、海をめざそう!

「ぼくと いっしょに くる?」
絵本の中の「ぼく」が、こちらに向かって呼びかけます。絵本を見ている子どもは誘われるまま、「ぼく」と一緒に冒険に出発! 子どもの想像力ってすばらしい、と改めて感じさせてくれる絵本です。

<翻訳家・野坂悦子さんからのコメント>
訳す時には、「ぼく」が読者に確認や助けを求める呼びかけが、しつこくならないように気をつけました。大海原が表紙の『ぼくといっしょに』の原書を開くと、そこは「ぼく」が暮らす楽しい町。どの場面も、空から地上を見下ろす視点で描かれているので、この本を読むみなさんには、「ぼく」には見えない世界まで見通すことができ、「あぶないみち」を突き進む「ぼく」を、余裕をもって応援したくなるでしょう。

色鮮やかで繊細な絵には、遊び心がいっぱい。最初と最後の町全体が描かれた見開きを見比べると、いくつもの発見がありますよ。


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