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風木一人さんの絵本『とんでいく』が出版されました(本体900円+税、福音館書店)。絵は主に野鳥をテーマとした作品を手がけられた岡崎立さんです。
スピード自慢のタカが、湖から山のてっぺんを目指して飛んでいきます。野を越え、町を越え、飛行機と競走して、ついにタカは山に到着。最後まで読んだところで、今度はページを逆にめくっていくと…さっきまでタカだったはずの鳥が、ガンの子に大変身! 仲間とはぐれたガンの子が、山からから湖のすみかに帰っていくという、まったく別のお話が始まります。
同じ鳥の絵でも、右を向けばタカに、左を向けばガンに見えるという不思議な視覚のしかけを利用したユニークな絵本。自信たっぷりのタカと気弱なガンの子という正反対のキャラクターを主人公としたふたつのお話を1冊で楽しむことができます。
<作者(作)・風木一人さんからのコメント>
『とんでいく』のアイデアがひらめいた時は「おれ天才か!」と思いました(笑) だってこんな絵本、他には絶対ないですよ。
手品みたいに種があるんだけど、その種は人間の本質につながっています。同じ形がタカと思って見ればタカに、ガンと思って見ればガンに見える。ということは、人間は目だけで見ているわけじゃないんですよ。心と目、両方で見ている。両方でしか見られない。そのことに気がつける絵本です。
この絵本が月刊絵本「こどものとも」の一冊として刊行されたのは2000年のこと。20年の時を経てハードカバー化された、驚きの「しかけのないしかけ絵本」、中身はぜひ実物を手にとってご覧ください。
▼風木一人さんのインタビューはこちら
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