毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、間瀬なおかたさんの代表作『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』。「のりものしかけ絵本」シリーズの第1作として2002年に出版されて以来、乗りもの好きの子ども達を中心に人気を集め、順調に版を重ねている作品です。
雪の積もる山の駅から、2両編成の電車が出発します。デデン ドドン デデン ドドン…。山の村や雪の野原を抜け、山を登り、鉄橋を渡ると、電車は海辺の丘へ。あたり一面まっ黄色の菜の花畑を過ぎれば、海の駅に到着です。
電車は何度もトンネルに入るのですが、真っ暗なトンネルのページは出入り口の部分に穴があいていて、トンネルを抜けた先にはどんな景色が広がっているのかと想像をふくらませることができます。前から読んでも後ろから読んでも楽しめるというのも、この絵本の大きな特徴。山の駅から海の駅まで行ったら、海の駅から山の駅まで帰ることができるのです。
背景の隅々までしっかり描き込まれて見応えたっぷりの絵本ですが、トンネルのページでは乗客の様子も細やかに描写されているので、「みんなでおにぎり食べてるよ」「赤ちゃん、ご機嫌ななめだね」などと観察してみるのもおすすめ。スケッチブックに絵を描いているひげのおじさんは、作者の間瀬なおかたさんご本人なんですよ!
「デデン ドドン」「デデトト」「デデンゴゴー」といった個性的な電車の音も、間瀬さんのこだわりのポイント。ミーテカフェインタビューではその辺りも含めた制作エピソードをたっぷり語ってくださっているので、ぜひ読んでみてくださいね。
<ミーテ会員さんのお声>
好きでずっと読んでます。景色を指さすことが多かったのですが、最近は電車に乗っている赤ちゃんの表情や、だんごを食べているおじいちゃんおばあちゃんなどが気になっています。(2歳6か月の男の子のママ)
「のりものしかけ絵本」シリーズの3作目『ドライブにいこう』には、『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』の電車が遠くにちらほら登場します。また、『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』から7年ぶりに出版された『パノラマえほん でんしゃのたび―やまからうみへ』では、同じ乗客の7年後の姿が描かれているそうです。見比べてみると、楽しさが倍増しますよ♪
▼間瀬なおかたさんのインタビューはこちら
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