毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、マーティン・ハンドフォードさんの絵本『新ウォーリーをさがせ!』。1987年に英国で出版され、同年に日本でも『ウォーリーをさがせ!』のタイトルで紹介された世界的ベストセラーです。
僕・ウォーリーは、これから世界旅行に出るところ。みんな、一緒に来ないかい? 旅行先で僕を見つけるだけでいいんだ。でも街やビーチ、スキー場などは、端から端まで人、人、人! その中から僕を探し出せるかな?
日本では2000年にリニューアルして現在のタイトルに変わりました。ウォーリーの居場所が変わった他、仲間のウーフやウェンダ、まほうつかい・しろひげ、オズロー、親衛隊、道具と、探すものが一気に増えました。昔ウォーリーの世界に遊んだ大人達も、新たな気持ちで子どもと楽しめることでしょう。
今ではすっかりおなじみになった、ぎっしりと人がと描きこまれたシーン。初めて見た時には、ここからたったひとりを探し出すのかと、難易度の高さに頭がクラクラした方も多かったはず。一度ウォーリーを探し出しても、最後の見返しには「特別大チェックリスト」があって、犬に逃げ出された女性や噴水男など、自由気ままに行動している人を探し出すミッションが待ち受けているのです。
最初は苦労して何とかウォーリーを見つけ出していたものが、次第に周りの群衆にも目を配る余裕が出てきます。こうなってからがウォーリーの世界の面白さ。活気とユーモアに満ちた絵の中では事件がいくらでも起こっていますから、何回見ても新しい発見があるのです。
また主人公・ウォーリーのキャラクターも魅力のひとつ。いつも赤白ボーダーの帽子とシャツにジーンズ、まん丸メガネ、ステッキを身に着けて、身軽に世界を旅するウォーリー。人となりを探る手掛かりは世界各地から送られてくる手紙だけですが、人の良さそうなどんぐり眼とスマイルで、いつの間にか親しみを覚えているから不思議です。
作者のマーティン・ハンドフォードさんは、「WHERE'S WALLY?」の公式サイトの中で、「人々に、心を開いて、ある事柄についてもっと探ったり、周りの出来事に注意を向けたりしてほしい」と語っています。もしかしたら私達の周りでも、ウォーリーの世界のようなワクワクする面白い出来事がたくさん起きているのかもしれませんね。
<ミーテ会員さんのお声>
図書館で借りた『新ウォーリーをさがせ』にハマりました。息子は探し物の絵本が好きなので、そろそろいけるかなと借りてみたらやっぱり! はじめは全く見つけられなかったのに、何回も読むうちに見つけるスピードが早くなってきました。私が子どもの頃に見たものから新しくなってるみたい。ウォーリー以外にもキャラクターが増えていて、2人で必死で探しています(笑)(3歳0か月の男の子のママ)
30年近く愛され続けてきたウォーリー。ファンによるコミュニティがあり、毎年作者のハンドフォードさんの誕生日(9月27日)の時期には、イベント「実写版ウォーリーをさがせ!」を開いているそうです。多くの人が赤白ボーダーの服を着て集まり、渋谷や浅草など実際の街を練り歩くというから壮観でしょうね!
無料会員登録後は、過去の「絵本子育て相談室」など、
様々な絵本情報が読み放題!
ぜひミーテにご登録ください♪