毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、さとうわきこさんの『いそがしいよる―ばばばあちゃんのおはなし』。1987年初版の人気シリーズ第1作です。
星空があんまりきれいだったので、外で寝ようと決めたばばばあちゃん。ベッドを外に運び出したら、あれもいる、これもいると、家の中のものを全部運び出してしまい…。痛快なばばばあちゃんの愉快なお話。
ともかくパワフルなばばばあちゃん。抜群の行動力で突飛なアイデアをどんどん実行していきます。でもちょっと考えてみると、思いつく限りの家財道具を外に出すけれど、結局使ったものは最初のテーブルとゆり椅子、お茶くらいなもの。さらに最初の「夜空の星を見たい」という願いだってどこへやら。
このお話のアイデアについて作者・さとうわきこさんは、「夜遅くなってしまい、あたりは真っ暗闇。懐中電灯ひとつで仲間と歩いていたら、突然山がピカッと光ったの」。実はそれはお月さまで、その強い印象がお話の元になったと、インタビューの中で、と語っておられます。
実は「ばばばあちゃん」、絵本よりさらに前にお話になっていたそう。福音館書店ホームページのコーナー「みんなの人気者 ばばばあちゃん」では、最初のお話として1977年12月号の「母の友」に掲載された絵童話「ババばあちゃんのはなし すてきないす」が紹介されています。『いそがしいよる』にも登場するゆり椅子を思わせる素敵な椅子が登場する、やっぱり愉快なお話。ばばばあちゃん好きの方は、ぜひのぞいてみてくださいね。
<ミーテ会員さんのお声>
娘は、さとうわきこさんの「ばばばあちゃんシリーズ」が好きです。最近『いそがしいよる』を読みました。家の外になにもかも全部出すというダイナミックさがウケたのか、ばばばあちゃんの真似をして、部屋の物を廊下に出しました。さすがに家の外に出そうとはしなかったけど、トイレの前には布団が…(笑) でもあまりに楽しそうで、しばらく好きに遊ばせました。(3歳6か月の女の子のママ)
さとうさんは、長野・岡谷市にある美術館「小さな絵本美術館」を主催されています。さとうさんの絵本の原画や国内外の絵本作家の作品に触れることができますよ。
▼小さな絵本美術館
http://www.ba-ba.net/
▼福音館書店HP
http://www.fukuinkan.co.jp/
▼さとうわきこさんのインタビューはこちら
「絵本を開けば体験できる『自分が体験できなかった世界』」
※「ばばばあちゃん」のお話は第3話に登場します。
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