毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、松谷みよ子さんの文、いわさきちひろさんの絵による『おふろでちゃぷちゃぷ』。「松谷みよ子 あかちゃんの本」シリーズの一冊で、初版は1970年。190万部突破のロングセラーです。
「あひるちゃん どこいくの?」「いいとこ いいとこ」
タオルと石鹸を持って“いいとこ”へと先に行ってしまうあひるちゃんを追いかけて、「まって まって」と慌ててセーターやズボンを脱いでいく男の子。はだかんぼになったら、あひるちゃんと一緒にちゃぷちゃぷぶくぶく。お風呂が楽しくなること請け合いの絵本です。
赤ちゃんのための絵本とあって、ことばはとてもシンプルで、無駄がありません。男の子とあひるちゃんの掛け合いが、リズミカルに絵本の世界へと導いてくれます。「いいとこ いいとこ」という繰り返しは、末尾に「♪」をつけたくなるような楽しさにあふれ、「まって まって」という繰り返しからは、男の子のワクワク感とほんのちょっとの焦りが伝わってきます。声に出して読むととても心地いいのは、松谷みよ子さんの絵本ならでは。
そしてこの絵本の何よりの魅力と言えば、いわさきちひろさんによる柔らかなタッチの水彩画。卓越したデッサン力で描かれた子どもの姿はとても愛らしく、脱ぎっぷりもリアルです。真っ裸でバンザイしてお風呂へと走る男の子の姿の愛おしいこと! 余白を生かした構図にもセンスを感じます。
<ミーテ会員さんのお声>
ほとんど内容を覚えてて、時々私より先に言ってくれる! お風呂を嫌がっても、これを読むと喜んでお風呂へ走ってくので助かります。(2歳6か月の男の子のママ)
最終ページの「あたま あらって きゅーぴーさん」は、多くの親子がシャンプーの後で真似したのでは? お風呂が苦手な子も、この絵本を日常的に読んでいれば、「お風呂って楽しそう」と思うようになることでしょう。
▼松谷みよ子さんのインタビューはこちら
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