毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、長新太さんの『キャベツくん』。1980年に生まれ、今年で35周年を迎えるナンセンス絵本の定番です。
道でブタヤマさんに会ったキャベツくん。お腹がすいていたブタヤマさんは「キャベツ、おまえをたべる!」。キャベツくんは「ぼくをたべるとキャベツになるよ!」「ブキャ!」と驚くブタヤマさん。空に浮かんでいたのは…。
たとえばヘビが、ゴリラが、キャベツくんを食べたら…という姿が、次々と空に浮かびます。そのたびにブタヤマさんは「ブキャ!」。動物達のあり得ない姿と、キャベツくんとブタヤマさんのユーモアあふれる掛け合いに、大笑い必至の絵本です。
長新太さんのナンセンスなパワーと漫画家らしいユーモアセンスが味わえる代表作のひとつです。異質な世界だと告げる黄色い空。突然動物の、それも体の一部だけがキャベツになってしまう荒唐無稽。子どもはすぐに受け入れて大笑いするのですが、大人からは「意味がわからない」という声が届くこともあったそう。
『絵本をよんでみる』(講談社)の中で、五味太郎さんは「だってそうなんだもの、しょうがないじゃないかという快感で読んでみる」と、『キャベツくん』について語っていらっしゃいます。一度子どもの気持ちに戻って読み返してみたら、また新しい魅力が見つかりそうですね。
<ミーテ会員さんのお声>
子どもが保育園で読んでもらって「面白かった」と言うので、図書館で借りました。繰り返し読むうちに親子ですっかりキャベツくんファンに。驚く時は「ブキャ!」(笑)(2歳10か月の男の子のママ)
『キャベツくん』のシリーズは全5冊。いずれもナンセンスパワーあふれた面白さですよ。
▼ちひろ美術館・東京
http://www.chihiro.jp/tokyo/
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