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教えて! 絵本作家さん(45)リズムで絵本を楽しむとは?(絵本子育て相談室 Vol.495)

2024年6月21日

絵本や読み聞かせにまつわる皆さんからのご質問に、ミーテ編集部の現役子育てママライターが週替わりでお答えします!
スージー(元・子供服メーカー勤務)
乗り物大好き、子鉄くんのママ。思い出の絵本は『がたごとがたごと』と『いろいろバス』。
アッコ(元・情報紙編集部勤務)
外遊び命、元気印の男の子のママ。ファーストブックは『くっついた』と『やさいさん』。

 教えて! 絵本作家さん(45)リズムで絵本を楽しむとは?

ミーテ会員の皆さんからの相談が多いテーマについて、絵本作家さんのインタビューから抜粋してお答えします。今回のテーマは「リズムで絵本を楽しむとは?」。『カシャッ!』『万次郎さんとおにぎり』などでおなじみの絵本作家・北村人さんのインタビューをのぞいてみましょう。

 頭で考えず、体で感じて楽しんで

子ども時代の絵本の思い出といって多くの人が思い出すのは、お話の絵本が多いのではないでしょうか。物心ついてから読み聞かせしてもらったり、自分で読んだりした絵本は、記憶にも残りやすいかと思います。でも自分が親になってみると、赤ちゃんにいきなりお話の絵本を読むのはやや時期尚早…そんなときに活躍するのが赤ちゃん絵本です。

赤ちゃん絵本は、「いないいないばあ」的なくり返しの展開があるくらいで、ストーリーのないものがほとんどです。何事も理屈で考えがちな大人は、「この絵本は何を伝えたいの?」なんて思ってしまうこともあるかもしれません。

絵本作家の北村人さんは、お子さんが赤ちゃんの頃から読み聞かせをされてきたそうですが、その中で、『ぽぽんぴ ぽんぽん』を読んだときのことが印象に残っているそうです。

「何だかわからないけれど楽しいリズムと、おへそを『ここ!』と指し示す展開に、子どももとても楽しく反応していました。大人になると、どうしても理屈で考えることが増えてしまうと思いますが、この絵本を読んでいた時はシンプルに『楽しい』と感じられて、そのことに自分自身、驚いたのを覚えています」

赤ちゃん絵本のリズミカルな言葉は、人間の根源的な喜びや楽しさを思い起こさせてくれるものなのでしょう。さらに北村さんは、こんなこともおっしゃっています。

赤ちゃんは無限の可能性をもっていて、大人が考えるよりもずっと感性の懐が深く、いろいろなものを楽しむことができると感じています。そんな懐の深い感性を共有できるという点でも、絵本を一緒に読むというのはとてもいいことだと思います。もしかすると、大人にとっても何か新たな気づきがあるかもしれません」

理屈を取っ払って、赤ちゃんと一緒に絵本のリズムに身を委ねてみると、きっと楽しい時間が待っていますよ。

『パッポー』は、時計の窓から、いろいろな動物が次々と登場する絵本です。「カッチコッチ カッチコッチ ポーン」と振り子時計が鳴ると、窓が開いてハトが「パッポー パッポー」。さらに「カッチコッチ カッチコッチ ポーン」と時計が鳴ると、今度は「ニャッオー ニャッオー」と猫が出てきて…。時計の音や動物の鳴き声など、オノマトペの響きを楽しみましょう♪

▼北村人さんのインタビューはこちら
赤ちゃん絵本を楽しもう!『カシャッ!』に込めた思い

(回答:ミーテ編集部・スージー)


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