イチ押し絵本情報

入道雲をぬけたら、そこは「そらうみ」だった!(新刊絵本のご紹介 Vol.451)

2023年8月14日

今回は、注目&話題の新刊情報をご紹介していきます!

 入道雲をぬけたら、そこは「そらうみ」だった!

富安陽子さんの文、はぎのたえこさんの絵による絵本『そらうみ』が出版されました。

見開き

暑い、暑い夏の日。坂道の先には、青い空と大きな入道雲が見えていました。坂をのぼり切ると道は入道雲の中に続いていて、雲を抜けた先に見えたのは…。

暑い日だからこそ起きた、不思議な雲と空の世界との出合い。夏らしさをたっぷり味わえる今の時期にぴったりの絵本です。

<作者(文)・富安陽子さんからのコメント>
家の近くに急な坂道があります。夏の日盛りに通りかかって見上げると、家並みの中をまっすぐのぼっていく一本道が、坂の上の入道雲の中まで続いているように見えました。その時私の脳裏に、入道雲をつきぬけた先に待つ、青い青い空の海が広がったのです。

はぎのさんの描く、空と海の青の、なんと美しく鮮やかなこと! 思いっきり泳いで、疲れたらアイスを食べて、夕立をやり過ごし、夕焼けの下、けだるい気分で家路を辿る…。これぞ、本物の夏! 幸福な夏の残像のようなすてきな絵本が生まれました。

<作者(絵)・はぎのたえこさんからのコメント>
『そらうみ』は自分の作品として初めての絵本で、わからないことや難しいことが多く、随分悩みながら描き進めました。特に心がけたことは、各場面がきれいでわかりやすい絵であることと、ページをめくって次の場面になったときに、すぐにその場面に入っていけるようにということでした。

悩みながらも、富安さんが書いてくださった文章がすてきで、それにコラボする楽しさを味わいつつ、今の自分にできる精一杯の力を注ぎました。この本を手に取った子たちが楽しんでくれたら幸せに思います。

暑い日に海で泳ぐのは気持ちがいいけれど、それが空の世界の海「そらうみ」だったら、もっと涼しくて軽やか。夏こそ読みたいお話です。


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