みんなの推し絵本!

vol.8 横山だいすけさんの推し絵本

vol.11 横山だいすけさんの推し絵本

横山だいすけさんの写真

vol.8 横山だいすけさんの推し絵本

思い出の一冊、大好きな一冊、渾身の一冊など、とっておきの“推し絵本”を紹介してもらうインタビュー「みんなの推し絵本!」。今回は、Eテレ「おかあさんといっしょ」第11代・歌のお兄さんとしておなじみの横山だいすけさんにご登場いただきます。

大人になって読み返してみて気づいたこと

子どもの頃に読んでもらって一番心に残っているのは、『ないた赤おに』です。楽しい絵本もたくさん読み聞かせしてもらったので、いつも寝る前の絵本の時間を心待ちにしていたんですが、『ないた赤おに』については、母が読みながら泣いていたのがすごく印象的で。

当時の僕は、青おにの行動が理解できず、仲良くすればいいのにどうしてそんなことをするんだろう…と疑問に思っていました。でも母の涙とお話のインパクトが残っていたんですね。それで、大人になってから読み返してみたら、母が泣いたのと同じところで僕も泣けてきてしまって。もう、涙で読み進められないくらい。

青おにが赤おにを大切に思う気持ち、それを知って泣く赤おにの姿に、真の友情を感じました。大人になってもう一度読んだからこそ、そこまで理解できたのだと思います。

『わすれられないおくりもの』も、子ども時代に読んでもらった思い出の一冊です。死と別れをテーマにした絵本ですが、悲しいお話、重いお話というよりも、アナグマさんの思い出を語り合う仲間たちのやさしい空気感、あたたかさをよく覚えているんです。きっと母がやさしい気持ちを込めて読んでくれたからだろうな、と思います。大人になって改めて読んで、自分自身も、周りの人との思い出を大切に生きていきたいなと感じました。

最近、友人に薦められて読んで刺激を受けたのが『もこもこもこ』。正直なところ、あまりに不思議過ぎて、この絵本のどこが子どもたちの心に響くんだろうと思ってしまったんですが、何回も声に出して読んでみると、色や形、音の面白さに気づくようになって。擬音の言い方を変えてみたりとか、自分なりにアレンジするのも面白いですよね。読み込むほどに魅力を感じる、絵本の見方を変えてくれた一冊です。

音楽と合わせるとお話が立体的になる

ラジオのレギュラー番組で2年半ほど、絵本の読み聞かせをしていたことがあるんですが、その時に読んで好きになったのが『どろぼうがっこう』です。

どろぼうの先生も生徒もみんな個性的だし、ラストも面白くて、とにかく読んでいて楽しかったんですね。この絵本を読む時は、それぞれのキャラクターを生かしつつ、演じるように読んでいました。メロディをつけて歌うようにセリフを読むこともありましたね。

『ねこのピート だいすきなしろいくつ』もラジオで読んだのですが、歌いながら読む楽しさを存分に感じた絵本です。メロディに乗せて読むと、主人公になりきって、より感情を込めて読めるんです。3年前から出演している「おばけのアッチ リーディングミュージカル」でも、お話に生演奏や歌を合わせて読んでいるのですが、音楽を掛け合わせるとお話が立体的になって、ワクワク感も高まるなと感じています。

読み聞かせのコツは、読む人自身がめちゃくちゃ楽しんで読むこと! 歌のお兄さんをしていたこともあって、「歌が得意じゃないけれど、どう歌ったらいいですか」とよく聞かれたんですが、「得意じゃなくてもたくさん歌ってください」と答えていたんですね。うまく歌うことよりも、親御さんの声で子どもに歌ってあげることが、子どもの「好き」や興味につながっていくと思うんです。絵本も同じで、うまいとか下手とかは関係なく、親御さんが自分の声で読んであげる、そのことこそ最も大切だと思っています。

本を開くだけでいろいろな世界に行けるのが、絵本の魅力ですよね。絵本があれば、子どものうちにたくさんの経験ができますし、親や家族は読み聞かせを通して、様々な世界への扉を開いてあげることができます。いつ読むかによって感じ方、捉え方も変わってくるので、一生楽しめます。子どもたちだけでなく、お父さんお母さん、お子さんのいらっしゃらない方にも、絵本を楽しんでもらえたらうれしいですね。

ミーテ プレゼント情報

ねこのピート だいすきなしろいくつ

インタビューの中でご紹介した絵本『ねこのピート だいすきなしろいくつ』ミーテ会員3名様に抽選でプレゼントします。

『ねこのピート だいすきなしろいくつ』のご紹介はこちら

※ミーテ会員登録がまだの方は、登録後、ご応募ください。会員登録はこちら

プレゼントの応募は締め切りました。当選者の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。

応募期間
11月29日(火)~12月12日(月)

プロフィール

横山 だいすけさん

横山 だいすけ

1983年、千葉県生まれ。国立音楽大学音楽学部声楽学科卒業。幼い頃から歌が大好きで、小学校3年生から大学卒業まで合唱を続ける。劇団四季時代は「ライオンキング」等の舞台に出演。NHK Eテレの幼児番組「おかあさんといっしょ」では、番組史上歴代最長となる9年間“歌のお兄さん”を務める。2017年4月に卒業後、ドラマ、バラエティ、CM出演、舞台、声優、CDソロデビューと活躍の場を広げている。2023年1月、明治座にて上演されるミュージカル「チェーザレ 破壊の創造者」に出演予定。

https://yokoyamadaisuke.com/


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