イチ押し絵本情報

赤ちゃんと身の回りの物事を瑞々しく描いたシリーズ(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.166)

2018年1月18日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 赤ちゃんと身の回りの物事を瑞々しく描いたシリーズ

今回ご紹介する絵本は、ヘレン・オクセンバリーさんの「ヘレン・オクセンバリーのあかちゃんのえほん」シリーズ。『ともだち』『あそび』『かぞく』『しごと』『したく』の5冊です。1981年に日本に紹介された、赤ちゃんのためのボードブックです。

赤ちゃんと身の回りのものや人が見開きにひとつずつ描かれた、赤ちゃんのための字のない絵本です。

身近な生き物と赤ちゃん(『ともだち』)、おもちゃや身の回りのものでで自由に遊ぶ赤ちゃんの姿(『あそび』)、家族と赤ちゃん(『かぞく』)、赤ちゃんが毎日する食事や散歩、入浴の様子(『しごと』)、おむつ一丁からお散歩に出かけられる服装になるまで、ひとつずつ身に着けていく赤ちゃんの様子(『したく』)を描いています。

見開き

ホワイトをバックに、柔らかな線とやさしい色合いで、赤ちゃんや身の回りの物事を的確に描いています。シンプルな線ながら細部をリアルにとらえた絵は。赤ちゃん最初の知識絵本として秀逸です。

ただ、知識絵本の体をとりながら、絵のあちこちにユーモアが埋め込まれていて、他の絵本と一線を画しています。

見開き

例えば、『ともだち』には、さまざまな動物が描かれています。左には動物の普段の様子、右には赤ちゃんと動物。その表情は、それぞれの関係によって変化するようです。甘えるように犬に抱きつく赤ちゃんと、まんざらでもない犬。当たり前のように猫を枕に眠る赤ちゃんと、迷惑そうで、さりとて動いて起こすこともできない複雑な表情の猫。小鳥に対しては小さいものをいつくしむよう。

 

『あそび』では、積み木やボールで遊ぶ中、一番の笑顔を見せるのはただの段ボールに入った時といったように、実際に赤ちゃんが人や動物、物事と触れ合った瞬間の表情を切り取ったようなリアリティと、思わずクスッと笑いたくなる愛らしいユーモアがあります。

字のない絵本ですが、表情や動きから前後の様子が頭に浮かび、自然と赤ちゃんに語りかけができるのではないでしょうか?

オクセンバリーさんは、絵本作家のジョン・バーニンガムさんと結婚してから絵本を手掛けるようになったそうです。オクセンバリーさんが絵、バーニンガムさんが作を手掛けた夫婦の共作『あかちゃんがやってくる』は、もうすぐお兄ちゃんになる子のお話。実際に夫妻は女、男、女の3人の子どもに恵まれたのだそう。子どもの様子を身近に見ていたからこそ生まれた、表情や動きの表現なのかもしれませんね。

<ミーテ会員さんのお声>
自治体から出産祝いに贈られた『あそび』。最初は、字もないし、はっきりした色合いじゃないし、子どもは好きじゃないんじゃないかって思っていたけれど、読み続けるうちに息子のお気に入りになっていったから不思議! ついつい『しごと』も買ってしまいました。両方ともお気に入りでよく読んでます。(1歳4か月の男の子のママ)

オクセンバリーさんには、同じくボードブックの「はじめてのえほん」シリーズ(童話堂出版)もあります。『みる』『きく』『さわる』『できる』の全4冊。動き回るようになってきたら、こちらをどうぞ。


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