イチ押し絵本情報

ねこ、ねこ、ねこ! アメリカの古典的絵本(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.76)

2016年4月14日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 ねこ、ねこ、ねこ! アメリカの古典的絵本

今回ご紹介するのは、ワンダ・ガアグさんによる名作『100まんびきのねこ』。1928年にアメリカで刊行され、現在まで発行され続けているアメリカの絵本の中で、最も古い絵本です。日本では、いしいももこさんの訳で1961年の刊行された絵本の古典的作品。

おばあさんのために、おじいさんが家で飼うねこを探す旅に出ます。おじいさんは1匹だけを選ぶことができず、100万匹ものねこを連れて帰ることに。やがて、ねこ同士は激しく争って…。ねこの大行列が圧巻です!

見開き

絵本を開いてまず目につくのが、見開きを大きく、自由に使った絵です。おじいさんの歩く道が、文章の間を川のように流れていたり、タイトル通りのたくさんのねこが画面の隅々まで描かれていたり。今では当たり前のように目にするものですが、ガアグさんが初めて使った手法で、後の多くの絵本作家に影響を与えました。


また次に印象に残るのが、「ひゃっぴきのねこ、せんびきのねこ、ひゃくまんびき、一おく 一ちょうひきのねこ」という文章でしょう。繰り返すことばと、生き生きとした文と絵のレイアウトによって、絵本全体からリズムを感じる作品となっています。

物語は、口承によって鍛えられた昔話のような力強さがあります。作者は、子ども時代から多くの昔話に接してきたそう。また『100まんびきのねこ』のもととなる物語を友人の子どもに繰り返し話して聞かせたという経験が、骨太な物語を形づくったのでしょう。

同時に、引き取られるねこをねこ達自身で決めるために互いに争い食いあうシーンが、残酷という印象を受ける人も少なくないようです。しかしそれ以上に、力強い物語と生き生きとした絵が、絵本というものの純粋な面白さを伝えてきます。長年多くの親子によって読み継がれてきた理由を、一度手に取って感じてほしい一冊です。

<ミーテ会員さんのお声>
「ひゃっぴきのねこ、せんびきのねこ、ひゃくまんびき、一おく、一ちょうひきのねこ」のところで、娘と大合唱になる。下の子は不思議そうに絵本とお姉ちゃんの顔を交互に見てた。(0歳10か月の男の子、4歳7か月の女の子のママ)

アメリカでは、ガアグさんの生家が保存、公開されているそう。愛され続けてきたことを感じますね。


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