イチ押し絵本情報

心躍る、異世界への冒険(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.43)

2015年8月20日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 心躍る、異世界への冒険

今回ご紹介するのは、長谷川摂子さんの文、降矢ななさんの絵による『めっきらもっきら どおんどん』。1985年に月刊絵本「こどものとも」の1冊として刊行され、1990年に「こどものとも傑作集」として市販本化。30年にわたって多くの親子に読み継がれてきた人気作です。

一緒に遊ぶ友だちを探して、神社までやってきた、かんた。結局誰も見つからず、しゃくだからと大声でめちゃくちゃのうたを歌ってみると、ご神木の穴から奇妙な声が聞こえてきます。穴を覗き込んでみると、ひゅうっと穴に吸い込まれて…。

見開き

異世界に迷い込んだ主人公が現実世界に戻ってくるまでを描いた、いわばファンタジーの王道をいくストーリーではありますが、この絵本の何よりの魅力はまず、異世界に飛び込むきっかけとなる、「ちんぷく まんぷく あっぺらこの きんぴらこ…」という呪文のようなうたの存在です。

これは、もともとわらべうたが好きだった長谷川摂子さんが、リズムと音だけでおもしろいうたができないか、と思ってつくったうただそうです。絵本のお話ができる前から、息子さんに歌って聞かせていたとのこと。不思議な響きが楽しくて、丸暗記してしまう子どもも多いようです。

日本の昔話を彷彿とさせる絵も、大きな魅力のひとつ。怪しい何者かの影がちぎり絵で表現された表紙や、かんたがたどり着いた暗い夜の山のシーンなどは、子ども達を怖がらせることでしょう。そんな不気味さとは裏腹に、かんたの前に現れる化け物のような3人組のなんとも無邪気なこと! かんたと一緒に存分に遊ぶ様子が、躍動感たっぷりに描かれています。

怖さと楽しさのギャップでぐいぐいと絵本の中の世界に引き込んだ後は、「おかあさーん」の一言であっという間に現実世界へ。楽しいひとときの余韻を残して終わります。

<ミーテ会員さんのお声>
この頃これは外さないくらい好き。「ちんぷくまんぷく」のうたも覚えてしまって、最後に「あたし、歌えるよ!」と歌って終わるのがお決まりに。「赤ちゃんには怖いけど、あたしはお姉さんだから怖くないよ」としきりに言うけれど、たぶんちょっぴり怖いのね(*´-`)(3歳9か月の女の子のママ)

降矢ななさんは、なんとこの作品が絵本作家としてのデビュー作。長谷川摂子さんと降矢ななさんのコンビによる絵本は他に『きょだいな きょだいな』『おっきょちゃんとかっぱ』があります。『めっきらもっきら どおんどん』が気に入ったら、この2冊もぜひ読んでみてくださいね♪

▼長谷川摂子さんのインタビューはこちら
「子どもとの絵本の時間は、人生のゴールデンタイム」

▼降矢ななさんのインタビューはこちら
「子どもは必ず見つけてくれる 絵本の中に潜んだ“遊び”」


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